気分はすっかりニューヨーカー!

 5万人を超すランナーが出場した3日のニューヨークシティー・マラソンを2時間12分29秒の11位で走った公務員ランナー川内優輝(26=埼玉県庁)が5日、成田空港に帰国した。「タイムもいまいちだったし、先頭争いも22キロぐらいまで」と結果は悔しがったが、レース以外の収穫もたっぷりあった。

 「秋の世界選手権」と位置づけた大会には、昨年のロンドン五輪と今年の世界選手権を制したキプロティク(ウガンダ)、一昨年の覇者ムタイ(ケニア)ら世界の一線級が出場。彼らとは通訳を介して情報交換し「君はレース出場が多いと言われるが、やり方に全く問題はない」とお墨付きを与えられたという。

 今大会を含めた世界6大マラソンで構成される「ワールド・マラソン・メジャーズ」のロンドンやベルリンの大会関係者からも来年以降の招待を約束された。「世界的な陸上雑誌のランナーズワールドやニューヨーク・タイムズからも取材を受けました」と川内。転んでもただでは起きない。晩秋にニューヨークでまいた種を、12月の福岡国際で実りに変える。