<高校総体:サッカー・静岡学園4-0東京都市大塩尻>◇28日◇秋田・TDK秋田総合スポーツセンターサッカー場B

 2年連続出場の静岡学園(静岡)が1回戦で東京都市大塩尻(長野)を下した。前半17分、FW深瀬健也(2年)の初先発初得点で先制すると、前半だけで3得点。後半にも追加点を挙げて快勝した。DF伊東幸敏主将(3年)ら主力を欠く中、順調なスタートを切った。今日29日の2回戦は昨年の総体準優勝で全国選手権を制した滝川二(兵庫)と対戦する。

 静岡学園の2度目の夏が順調に幕を開けた。前半17分に右サイドからのクロスを深瀬が決めて、幸先よく先制点を奪った。公式戦で初めて先発で起用された期待に初ゴールで応えると、チームが勢いづいた。続く同22分にはMF渡辺隼(2年)がDF4人に囲まれながらもゴール右に突き刺し、追加点。終了間際の33分にも渡辺のスルーパスに抜け出したFW山本真也(3年)が冷静に決めた。

 1得点1アシストの渡辺は「3人がいなくてダメだったとは言われたくなかった」。伊東が鎖骨骨折で離脱。MF長谷川竜也(3年)も左膝靱帯(じんたい)を痛めるなど、主力を大会直前に欠いた。総力戦は、後半25分にはMF望月瞬(3年)が4点目を決めて勝負を決めた。DF陣も県総体から5試合連続の無失点で応え、全員が役割を全うした。川口修監督(38)は「点の取り方が良かった」とうなずいた。

 2回戦は強豪・滝川二が待ち受ける。指揮官は「守備面の切り替えが遅すぎる。修正しないとレベルが上がればやられる」。キャプテンマークを巻いたGK福島春樹(3年)も「もっと点を取れたし、守備でも運動量が少なく危険な場面があった。連係を確認しないと」と気を引き締めた。ここから本当の戦いが始まる。【前田和哉】