ホンダのF1シリーズ撤退が明らかになった5日、ホンダ系の鈴鹿サーキットを抱える三重県鈴鹿市では驚きや残念がる声が相次いだ。

 「ホンダは市民にとっても誇り。非常に残念だ」。そう言うのは同市の地域振興を応援する「SUZUKAと・き・め・きファン倶楽部」会長の大谷芳照さん(50)。大谷さんは「今は会社が大変な時だが、いつかきっと再び参戦する日がくると信じて待ちたい」とエールを送った。

 鈴鹿サーキットを管理運営する関連会社のモビリティランドは「まだ事実関係を確認中でコメントできない」と困惑した様子。担当者は「親会社でもあり、うちも何らかの影響は免れないのでは…」と話した。

 鈴鹿市の川岸光男市長は「正式な発表ではないが、突然のことに大変驚いている」とコメント。

 F1の開催地をめぐってはトヨタ自動車傘下の富士スピードウェイ(静岡県)と争奪戦を繰り広げ、隔年で交互に開催することで決着。来年10月には3年ぶりに鈴鹿での開催が予定されている。川岸市長は「これまで通り、地元協議会と連携して開催機運を盛り上げていきたい」とした。