女子シングルスは平野早矢香(30=ミキハウス)が初優勝した。準決勝で中3の伊藤美誠(14)に3-1で勝ち、決勝も社会人1年生の前田美優(18)を3-1で退けた。30代初タイトルでベテラン健在を示すだけでなく、26日開幕の世界選手権(中国・蘇州)でのメダル獲得へ弾みをつけた。

 先月24日に三十路を迎えた平野は、まだまだ進化中だ。優勝を決め「この年齢で言うのはちょっと恥ずかしいけれど、ここにきて卓球の深い部分を理解できていることが一番よくなっていること。若い選手のプレーを見て勉強して、もっと強くなれる」と笑った。

 今年に入り、世界選手権のシングルス日本代表選手に無敗だ。2月のジャパントップ12では準決勝で平野美を下し、決勝ではダブルスでペアを組む石川に勝って優勝。先月のスペインオープンでは福原に快勝。この日は自身の世界ランク13位に、ドイツオープン優勝で15位まで迫ってきた伊藤に実力差を見せつけた。

 試合後は「美誠ちゃんのサーブうまいなあって、ないものねだりしちゃいます。でもコースどり、ボールの変化で崩せた」と胸を張った。まずは世界選手権のメダル獲得が目標。16年リオ五輪の代表も、若手に譲るつもりはまったくない。