【パリ=吉松忠弘】テニスの全仏オープンで、世界5位の錦織圭(25=日清食品)が、27日のセンターコート第2試合に行われる2回戦に向け準備万端だ。対戦するベルッシ(ブラジル)が、左利きのため、26日は練習相手に同じ左利きの西岡良仁を指名。約1時間ほど、会場外のコートで実戦形式も交えて練習した。

 ベルッシは先週、ジュネーブオープンでツアー4勝目を挙げた。4勝すべてが赤土という専門家だ。錦織も「左利きで、特に赤土では強敵」と警戒。そこで、白羽の矢が立ったのが、左利きの西岡だ。高田コーチが、錦織サイドに「いつでも声をかけて」と話していたら早速、指名があった。

 西岡は錦織のチャン・コーチから何度も指示を受け、仮想ベルッシを演じた。最後は、ドロップショットの感触を何度も確かめ終了。この日の練習を生かすことを誓うように、錦織はがっちりと西岡と握手した。

 この日の地元スポーツ紙「レキップ」で、3度の優勝を誇るビランデル氏が、「バブリンカ、ジョコビッチよりすごいバックの持ち主」と評価し、優勝候補5人のうちの1人に錦織をあげた。2回戦に向けての準備も万端で、優勝に向け死角はない。

 ◆WOWOW放送予定 27日午後5時55分~、午前0時~、WOWOWライブ。男女シングルス2回戦。生中継。放送時間変更の場合あり。