柔道の男子日本代表が2日、スペインとブラジルで合宿を行うため、成田空港から出発した。

 8月の世界選手権(カザフスタン)で世界王者返り咲きを狙う男子73キロ級で13年大会覇者の大野将平(23=旭化成)は、強豪海外勢との合同合宿に意欲満々。「僕は階級にこだわりはない。他の階級の選手とやりたいですね」と73キロ級より重い階級の選手との実戦に積極的だった。

 昨年のスペイン合宿では、100キロ超級でロンドン五輪金メダリストで世界選手権6連覇中のリネール(フランス)から希望され、乱取りを行った。73キロ級ということを考えれば異例の逆指名だったが、「今年もやりたいですね」と2年連続の「対戦」を思い描く。他にも90キロ級で04年アテネ五輪金メダリストのイリアディス(ギリシャ)、81キロ級で13年世界選手権優勝のピエトリ(フランス)などの名前も列挙。海外勢の誰が合宿にくるかは未定だが、声を弾ませた。

 14年4月の全日本選手権3回戦では、優勝した王子谷剛志と対戦。指導の差で敗れたが、体重差で60キロ以上あった100キロ超級の相手をがっちりと組み合い、力負けは感じさせなかった。天理大時代も積極的に重い階級の選手と手合わせして、力を磨いてきただけに、今回の遠征で誰とどんな「対戦」をしてくるかに注目だ。