錦織人気で日本テニス協会がホクホクだ。日本で唯一の男子ツアー公式戦、楽天ジャパンオープンが11日に閉幕した。前日10日のシングルス準決勝で錦織圭(日清食品)が敗れたにもかかわらず、最終日の入場者数は1万1973人で、初めて大会第1日から7日間連続の1万人超え。合計は8万2974人と初めて8万人を突破し、史上最多となった。大会冠スポンサー楽天の契約更新も決まった。

 2連覇を狙った錦織は準決勝で敗れたが、客足は落ちなかった。シングルスとダブルスの決勝が行われた最終日に約1万2000人のファンが訪れ、声援を送った。7日間合計8万2974人は、過去最高だった昨年の7万6308人を約6000人上回った。

 7日間、連日1万人を超えたのも初めてだった。大会前日の有料イベントの公開練習の入場者数も、初めて1万人超の1万390人と大盛況。錦織が全米オープンで準優勝し、ジャパンオープン前週のマレーシアオープンで優勝した昨年以上の観客が訪れたことは、錦織とテニス人気が定着してきたことを印象付けた。

 楽天が大会の冠スポンサーになって今年で7年目となるが、来年以降の契約を更新し、18年までの3年契約となることが決まった。協会関係者は「錦織選手が準決勝で負けたのは残念だったが、過去最高の大会になった」とほくほく顔。錦織はまだ25歳。最低でもあと5年は安泰だ。