世界反ドーピング機関(WADA)の第三者委員会で責任者を務めるディック・パウンド氏は17日、組織的なドーピングが認定されたロシアに続き、薬物問題が相次いでいるケニアの実態について「陸上長距離で、多くの禁止薬物を使用した極めて明白な証拠がある」との懸念を表明した。英紙ガーディアンが報じた。

 WADA元委員長のパウンド氏は「長距離で成功を収めたケニアは競技力向上の薬物を使用してきた。あらゆる選手に関係が深い、陸上界にとって今後の主要な問題になる」と強調した。

 この問題に関しては、既にケニア・オリンピック委員会のケイノ会長が国内の反ドーピング態勢で不備を認め、国際陸連から暫定資格停止処分を受けたロシア陸連に続き、ケニアにも同様の措置が取られる可能性を指摘している。