男子SPで首位に立った羽生結弦(21=ANA)が、4連覇がかかる26日のフリーに向けて「仕分け」作業に入る。「今日の良かった、悪かったと思う点を、まだ確定ではないですが、今日の精神状態はどうだったのかなど、丁寧に仕分けていきたい」。SP直後の取材対応でそう答えた。

 自己分析では「リラックスしすぎはあるかな」。国際大会と異なり、周囲には同期や後輩らばかり。「どう頑張っても日本語が聞こえてくるし、リラックスできてしまう」。英語も含めた多言語が飛び交う海外での試合とは違う環境条件に対応する必要がある。

 会場の雰囲気も違う。2週間前のGPファイナルが開催されたバルセロナは観客席から声も飛び交い、盛り上がったが、日本では固唾(かたず)をのんで見守る「緊張感がある」。それがどう心理面に作用したか。

 この日の演技では4回転サルコーに転倒があった。失敗はなぜ起きたのか。その他も含めた要因を1つ1つ振り返り、善しあしを見極めて対策を得るために「仕分け」する。「どう(原因を)見つけるのかが難しい。明日に向けて見つけたい」と作業に入る。