世界7位の錦織圭(26=日清食品)が、昨年の2回戦でフルセットと競った同124位のハリソン(米国)に6-2、7-5とストレート勝ち。予選勝者で同130位の西岡良仁(20=ヨネックス)も勝ち、ともに8強入りを果たした。70年に現行ツアー制度が始まって以来、日本男子が同一大会で2人8強入りするのは4度目。現地時間12日に予定される準々決勝でともに勝てば、男子の準決勝では初の日本人対決が実現する。

 身長171センチ。小柄と言われる錦織よりも7センチも低い。その細身の体すべてを使い、西岡が快勝した。「(ベースラインより)中に入って思い切って攻めた」と強気に対抗し、世界ランキング上位のマルチェンコにプレーをさせなかった。昨年のデルレービーチオープンに続き、自身2度目のツアー大会ベスト8進出となった。

 ともに8強入りした錦織は、先輩格に当たる。日本テニス協会の盛田正明名誉会長が設立した基金で米国留学し、拠点も同じフロリダのIMGアカデミー。まさに錦織2世だ。先週も同所で一緒に練習し、ここまで来たら「対戦したい」と、準決勝対決を熱望する。

 次戦は58位クエリーと対戦する。10年の優勝者で、198センチの長身から強烈なサーブが持ち味。西岡は「今は60位ぐらいまでの選手とならいい勝負ができる自信がある」と豪語。自身初の4強で、錦織との対決を引き寄せる。