ラグビー神戸製鋼が偉大な先輩に白星を贈る。ゼネラルマネジャーだった平尾誠二氏が前日20日に53歳の若さで死去。チームは一夜明けた21日、神戸市内で22日のトップリーグ、ホンダ戦(鈴鹿)に向けて調整を行った。平尾氏から「神戸製鋼は常勝チームじゃないといけない」と言われてきたフランカー橋本大輝主将(29)は「肝に銘じている」とキッパリ。6連勝で3位からの浮上を誓った。

 「どこ(の新聞)を見ても平尾さんの記事ばかりだった」と語る橋本大をはじめ、全選手が日本代表で選手、監督として活躍した先輩の存在の大きさを再確認した。ホンダ戦は喪章を着けてプレー。今節のリーグ全8試合で黙とうを実施し、半旗が掲げられることも決まった。

 求められるのは13季ぶりの優勝だ。日本選手権7連覇中に平尾氏が付けた背番号12で戦うCTB山中亮平(28)は「『12』を着られる選手はスタメンの僕だけ。誇りに思い、仲間に(躍動する)姿を見せられるようにやりたい」と勝利を誓った。京都・伏見工の後輩で先発のロック清水佑(30)は「勝ちたい」とひと言。目指すは日本一奪回しかない。【松本航】