女子52キロ級で2位と健闘した阿部詩は、男子66キロ級の阿部一二三の妹。同時優勝は逃したが「精いっぱいやった。外国人としっかりと闘えることが分かった」と充実の表情を浮かべた。

 袖釣り込み腰や大外刈りなど兄と同じく切れ味鋭い技を繰り出し、3試合で一本勝ちした。決勝は経験が足りない寝技の弱点を角田に突かれ、腕ひしぎ十字固めで敗れたが、女子代表の増地監督は「技の威力がすごい。どんな状況でも攻める姿勢も素晴らしい」と絶賛した。

 16歳の逸材は、兄とともに4年後の東京五輪を目指す。「お兄ちゃんのような強い気持ちを持って、もっと強くなりたい。2人で金メダルを取る」と高い目標を掲げた。