世界5位の錦織圭(27=日清食品)が、逆転で決勝進出を決めた。

 同77位のカルロス・ベルロク(アルゼンチン)に4-6、6-4、6-3の2時間43分で勝ち、日本時間20日午前2時以降に行われる決勝で、同66位のドルゴポロフ(ウクライナ)とツアー12勝目をかけ対戦する。対戦成績は錦織の5勝0敗。

 これが赤土の怖さだ。相手のバックハンドのドロップショットで前後に揺さぶられ、心身ともに削られた。打っても、とにかく返球してくる相手に、錦織は決め急ぎミスが生まれ、完全に相手の術中にはまった。

 完全な消耗戦で、体力の低下とともに集中力も落ち、負けてもおかしくない状態。それでも最後の最後で踏ん張り、フルセットで振り切れたのは大きい。自らタフな戦場として選んだ赤土の大会だけに、負けるわけにはいかない。

 決勝のドルゴポロフには、過去、1セットも落としていない。ただ、昨年4月のマイアミオープンから決勝で5連敗中。その負の連鎖を止められるかだ。