新潟アルビレックスBBの連敗が今季ワーストの4に伸びた。大阪エヴェッサに60-71で敗れた。順位は中地区4位、ワイルドカード(WC)争い5位のまま。前半終了時には15点のリードがあったが、第3クオーター(Q)に追いつかれ、第4Qで逆転を許した。ポイントガード(PG)五十嵐圭(36)が15得点、パワーフォワード(PF)クリント・チャップマン(27)が19得点とポイントゲッターが奮闘したものの、流れは取り戻せなかった。

 温厚なPG五十嵐がめずらしく感情をあらわにした。第3Qの残り2分4秒、PG畠山俊樹(25)と交代してベンチに戻った直後、ドリンク容器をフロアに投げつけた。

 「みんなが何を考えているのか分からず、フラストレーションがたまってしまった。勝てなくなったのは僕が悪い」。司令塔として制御不能になった状況を反省した。ただ、五十嵐が冷静さを失うほど、チグハグな試合展開だった。

 第3Q、開始直後の得点で40-23と、この試合最大の17点差をつけた。だが、その後は得点が伸びない。大阪に32点目を決められた残り6分18秒から同1分13秒まで、約5分間で17連続失点。44-47と逆転された。なんとか47-47で第3Qを終えたものの、第4Qは開始から4分ほどで51-61と10点リードを許した。

 「自滅。あり得ない試合」。五十嵐は語気を強めた。前半終了時で38-23とリード。第1Qに五十嵐のスチールからのレイアップなどで主導権を握った。それが後半は流れを失う。攻め急いでシュートを外し、リバウンドから速攻を許した。大阪に合計10度のブロックショットを決められた。

 五十嵐は前日25日の26得点に続いて、この試合も15得点。ただ、後半はボールがこない。第4Qに2本の3点シュートを打っただけ。ボールを持てなければ、得点もゲームメークもできない。「僕も含め、もっと頭を使ってバスケをしなければ勝てない」。苦悩する司令塔は、黒星の連鎖を断ち切る力を自分たちの中に求めた。 【斎藤慎一郎】