デュエットのフリールーティン(FR)で乾友紀子(26)、中牧佳南(24=ともに井村シンクロク)組が92・6333点をマークし、テクニカルルーティンと合わせて183・1054点で優勝した。

 出だしは好調だったが、後半で中牧がテンポに遅れる痛恨のミス。中牧は「悔しい。自信を持って世界水泳につなげられるように頑張りたい」と涙目で語った。乾は「まだ自分たちのものになっていない。泳ぎこんで夏に向かいたい」と、7月の世界選手権ハンガリー大会に向けての決意を表した。

 2人の演技について、井村ヘッドコーチ(66)は「ありえへん」と一蹴。「中牧の集中力の問題です」と怒りをあらわにした。厳しさは期待の表れでもある。「まじめでコツコツ、つらい顔をしない子」と続けた。世界選手権までの2カ月半。「彼女たちの普通、当たり前の基準を上げなければ。根気よく、あきらめず、染み込ませたい」と話した。