窮地の日本男子を、友野一希(19=同大)が救った。

 上位2人の順位合計が「13」以内なら3枠を維持できるが、SPを終えて「16」。しかも五輪代表の田中よりもフリーを上位で迎えた。羽生の欠場で補欠から繰り上がった19歳の初代表に重圧がかかる中で「思い切ってやるだけで、失うものはなかった」。大幅な自己ベスト更新で、大健闘の5位に食い込んだ。

 2度の4回転サルコーで着氷が1度乱れたのが唯一のミス。「ウエストサイド物語」で銀盤を躍動した。シニア1年目で昨季の全日本ジュニア選手権覇者は「今度は自分で切符を勝ち取る力を身に付けて、この舞台に挑みたい」と頼もしく語った。