6月10日に堺市内で行われたハンドボール男子の全国高校総体大阪府予選決勝で、大体大浪商の選手の肘が桃山学院の選手の胸付近に当たったとして、大阪高等学校体育連盟(大阪高体連)ハンドボール専門部が試合後に調査していたことが5日、分かった。

 大体大浪商の工藤哲士教頭(50)徳永昌亮監督(34)らはこの日夜、大阪府内で会見。大けがにつながったかもしれないプレーがあったことに「私の指導不足」と謝意を示したが、プレーは「シャツを持たれ、振り払う行為だった」とし、あくまでも反射動作であり、意図的ではなかったと釈明した。

 大阪高体連ハンドボール専門部によると、問題の場面で審判は別のプレーを見ており、反則と判定しなかった。後日、桃山学院の指摘で映像を確認し反則と認定したが、故意の「肘打ち」とは断定せず、桃山学院側は反発している。見逃した審判らは厳重注意となった。被害選手にけがはなく、反則をした選手は両校監督が立ち会い、謝罪した。

 大体大浪商はさらに、試合2日前、無料通信アプリLINEのグループで、反則した選手ではない2部員が「ぶっ殺すか」と投稿していたと明かした。ただ、工藤教頭は「反則予告ではない」と、関連性を否定。29-28の勝利でつかんだ全国高校総体(26日開幕)出場について「辞退の考えはない」とした。【松本航】