6時間36分の大会史上2番目に長い試合が、男子シングルス準決勝が行われたことを受けて、戦ったアンダーソン(南アフリカ)、イスナー(米国)の両選手ともに、最終セットにタイブレークがない方式を非難した。

 アンダーソンが「全セットでタイブレークを使用していないときより試合時間は長くなっている。最終セットを延々とやる価値が分からない」と言えば、敗れたイスナーもアンダーソンに同調。「方式を変えるときに来ている。だいたい、僕らが約7時間プレーして、次の試合は今日中に終わるの? せめて12オールでタイブレークをやるとかに変えた方がいい」と、語気を強めた。

 イスナーは、10年1回戦でマユ(フランス)と対戦し、最終セット70-68、3日がかりで、テニス史上最長の11時間5分の途方もない試合を経験している。死闘としてだれもの記憶の中に残るが、それさえもアンダーソンは否定した。

「あの試合はばかげている。当時、多くの人は、そのように話していたと思う」。

 ウィンブルドンは、71年に最終セット以外、タイブレーク方式を導入した。当初はゲームが8オールになったときにタイブレークを行った。79年から、現行の6オールでのタイブレーク方式に変わった。71年より前は、すべてのセットで、2ゲーム引き離すまで、延々と行われた。

 4大大会は、伝統に基づき、全米以外は、最終セットにタイブレークはない。国別対抗戦のデビス杯、フェド杯も、以前は最終セットがタイブレークなしで行われていたが、現在は、すべてのセットでタイブレークを採用している。