4年ぶりに現役復帰した高橋大輔(32=関大KFSC)が復帰2戦目のSPで83・56点の高得点をマークし首位スタートをきった。

関係者によるとチケット約2300枚は発売からおよそ3時間で完売。ぎっしりと埋まったスタンドの大歓声に迎えられた。6分間練習から、そのまま演技となる1番滑走。1日の滑走順抽選時に「結構1番が好きなので、楽しみです」と笑顔を見せた順番だった。

SPは坂本龍一作曲の「ザ・シェルタリング・スカイ」。6分間練習で転倒もあった冒頭のトリプルアクセル(3回転半)をきっちりと着氷させた。フリップ-トーループの連続3回転では後半のトーループで手を付くミスがあったが、ステップなどで大観衆を魅了。演技を終えるとスタンディングオベーションでたたえられた。

復帰戦だった9月の近畿選手権SPでは、ジャンプ3つを全て着氷させ77・28点。だが、フリーではジャンプのミスが重なるなど118・54点と苦しみ、合計195・82点の3位に順位を落とした。「最低ですね。今まで練習でもここまでボロボロなことはなかった。悔しいっていうより、今の自分の実力だと実感しました」。そう振り返った演技から約1カ月。上位12人が進む全日本選手権(12月20日開幕、大阪・東和薬品ラクタブドーム)へ、順調に滑り出した。