9日に愛知県のスカイホール豊田で開催された豊田国際体操競技大会で、ほほえましい光景が広がった。観客、選手、関係者から拍手を送られていたのは、ロシア体操界のトップ選手2人。11月の世界選手権個人総合銅メダルのニキータ・ナゴルニー(21)と、15年世界選手権段違い平行棒金メダルのダリア・スピリドノワ(20)が今月12日に結婚することが司会者から会場に報告され、ささやかなお祝いの舞台が用意された。

交際4年の美男美女カップルは、日本代表の白井健三、寺本明日香から花束を渡されると満面の笑み。互いの魅力を聞かれると「全てです」と声をそろえた。子供も体操選手にしたいかという質問には、ナゴルニーが「男の子だったら、はい」と応えたのに対し、すぐにスピリドノワが「嫌です」と苦笑。ナゴルニーは思わぬ祝福に「世界でも日本のファンほど暖かくしてくれる国はないです」と感謝した。

寺本は幸せそうな姿に「ご結婚おめでとうございます。SNSですてきな写真を見ていて、とてもお美しいと思います」。白井は「こういう話はすごく力をもらえる」とコメントしたが、自身の結婚について振られると「ないです!」と笑顔で即否定していた。

2人の交際は体操界では知られていたが、若い現役選手同士の結婚はあまりないケース。20年東京五輪では幸せを力に変えて、日本のライバルにもなりそうだ。