日本陸連は10日、東京都内で開いた理事会で、マラソンなどのロードレースで沿道の観客に配布されている小旗を原則的に禁止する方針を決めた。陸連は「グリーンプロジェクト」と銘打って競技を通じた環境問題に取り組んでおり、小旗がレース後に大量のごみになっていることを問題視した。

 日本のロードレースでは共催する新聞社の販売店などが沿道で販売促進用に紙の小旗を配り、それを振って応援する光景が定着している。当面は陸連主催のマラソン大会では廃止する方向で、大会側と交渉する。一部の大会は既に理解を得たという。

 河野洋平会長は「走っている選手への(旗が当たる)危険もある。主催者に禁止の働き掛けをする」と強い意欲を示し、今後の交渉などは沢木啓祐専務理事に一任した。