柔道の男子60キロ級で五輪を3連覇中だった野村忠宏(33=ミキハウス)の現役引退が6日、確実になった。野村に近い関係者が明らかにした。

 野村は5日の全日本選抜体重別選手権の同級準決勝で敗れ、代表候補から落選。以前から北京五輪を集大成と明言しており、その道が閉ざされたことで、引退が確実な情勢となった。

 奈良県出身の野村は、ミュンヘン五輪金メダリストを叔父に持つ柔道一家に育った。切れ味鋭い柔道で96年アトランタから五輪を3大会連続で制したが、昨年5月に右ひざ靱帯(じんたい)断裂の重傷。五輪では無敗のまま現役を終えることになる。