ロンドン五輪を目指し、真鍋政義新監督が就任したバレーボール女子日本代表を引っ張るのが、新チームの主将と副主将に就いた荒木絵里香(東レ)と栗原恵(パイオニア)だ。1984年生まれのコンビは、31日にポーランドで開幕するワールドグランプリ(1次リーグB組)に向け「新体制になって初めての大きな大会。国際経験を積むいい大会にしたい」と口をそろえた。

 重責を任された荒木は「初めは何をしていいか分からなかった」と戸惑いを覚えたという。合宿や遠征を通じ、次第に自らのスタイルをつくっていった。「先頭に立つことはできない。輪の中心でみんなに声をかけていくのが、わたしらしい」。練習では初代表の選手と積極的にコミュニケーションを図った。

 栗原にも意識の変化が芽生えた。「今まで以上に全体を見なくてはいけないと思うし、絵里香をサポートしていきたい」と言う。これまでは互いのプレーについてが会話の中心だったが、チームのことを話し合う機会が増えてきたそうだ。

 過去2大会の五輪では吉原知子、竹下佳江(JT)と存在感がある主将がチームを束ねた。荒木は「日本はチーム力で戦わないと勝てない。同じ方向、同じ温度でゲームに向かわせるのがわたしの仕事」と言葉に力を込めた。(共同)