東京など6都市が立候補した2020年夏季五輪招致で、ローマ招致委員会は12日の記者会見でイタリア政府に同日提出した開催計画概要案を発表した。多額の公的債務を抱え財政再建中だけに、会場は既存や仮設の施設を約85%利用するなど「緊縮型」の計画案となった。

 ニュディ観光・スポーツ担当相は五輪招致を「スポーツ大臣の夢」とする一方で「政府は財政問題も考慮に入れなければならない」と慎重に検討する考えを示した。計画案では開催費用は総額98億ユーロ(約9700億円)で、1960年ローマ五輪のメーンスタジアムも再活用する。今後は政府と上下両院の承認を得て、2月15日までに申請ファイルを国際オリンピック委員会(IOC)に提出する意向だ。