「監督本人が(もう)しないと言っている。その言葉を信じております」

 国内女子トップレベルの選手による、指導陣の暴力への集団告発。異例の事態を受け30日に記者会見した全日本柔道連盟(全柔連)の小野沢弘史専務理事は、指導陣の交代を見送った理由を問われ、かみしめるように答えた。

 会見をした講道館(東京都文京区)には、約100人の報道陣が詰め掛けた。冒頭に小野沢専務理事が「お騒がせしたことをおわびします」と謝罪。約10秒間頭を下げると、カメラのシャッターを切る音が響いた。

 暴力を振るったとされる園田隆二監督を留任させることについて「世間に受け入れられると思うか」と報道陣が指摘すると「活動を見守ってもらい、成果で示すしかない」と答えるにとどめた。

 処分を受けたコーチについても「選手同様、将来性がある」と男性であること以外は公表を見送った。