体操のロンドン五輪代表、田中理恵(26=日体大教員)は19日、都内で引退会見を行った。

 田中のあいさつ全文は以下の通り。

 本日は年末でご多忙の中、私、田中理恵のためにお集まりいただきありがとうございます。また、今日は選手生活を引退するということを発表させていただきます。今までご支援いただきました皆様方に感謝しております。また和歌山国体では選手として出場したかったのですが、地元和歌山に恩返しをすることができなくて、非常に残念です。

 2012年のロンドン五輪が終わってから、体調を整えるため選手生活から離れていました。その間、また選手として復活できればいいなとトレーニングをしたり治療をしたりしていました。しかしながら、その気持ちが日に日に遠のいていることに気づきました。

 理由は様々ありますが、私が引退を決断した大きな理由は、ロンドン五輪が終わってから選手として達成感を味わうことができました。五輪が最高の目標だったということもありますし、自分自身納得のいく体操人生を送れました。たくさんの方々が今も応援してくださっている中で、復帰できないということは少し悔いはありますが、私自身、体操人生を通していろんなことを学びましたし、日本体育大学に入学し心から信頼できる監督、コーチに出会い、最高の仲間にも出会うことができ、そして何よりもいつも見守ってくれていた家族に感謝の気持ちで一杯です。

 2020年オリンピック、パラリンピック大会の招致活動など、この1年私にとって生涯忘れることのできない体験をさせていただきました。これからはお世話になっている日本体育大学にもしっかり恩返しができるようにがんばっていきますし、たくさんのことにチャレンジをしていきたいと思います。

 遅咲きと言われました私ですが、これまでの苦労よりも嬉しかったこと、楽しかったことの方が懐かしい思い出として浮かび上がります。

 これまで私を支えてくれました日本体育大学、日本体操協会を始め、関係団体、さらにはメディアのみなさま方に対して感謝を申し上げます。これからもよろしくお願いいたします。今までありがとうございました。