バレーボール女子日本代表のチームマネジャーである荒木田裕子氏(60)が、今回の世界選手権について言及した。成績が振るわなかったことについて、2つの敗因を挙げた。

 1つ目は世界の大型化。荒木田氏は「我々が思っていた以上に大型化が進んでいた」と話す。「195センチの選手が1人入るだけで、チームは大きく変わる。その変化に日本は対応できなかった」。その体格差を埋めるために編み出された新戦術ハイブリッド6も「未完成のまま。精度が低かった」と指摘する。

 次に「調整の失敗」を挙げる。日本代表は今年8月下旬に有明で行われたワールドグランプリで銀メダルに輝いた。今回の世界選手権にも期待が集まったが「連戦で疲れはあったと思う。あそこから約1カ月でもう1度ピークに持ってくるのは難しい」と荒木田氏。「日本は世界一小さいチーム。常に100%、110%の力を出せないと勝てない。調整に失敗したかな」と分析した。

 同時に、ウイングスパイカー迫田さおり(26=東レ)の復帰などを挙げ「攻撃に幅が広がった。チームワークで戦う日本にとっては、14人全員でやり切ったことはよかった」と収穫を述べた。最大の目標である東京五輪金メダルへの道のりは、まだまだ長い。