五輪開催が決まった瞬間、リオデジャネイロ招致を呼び掛けてきた「サッカーの王様」ペレ氏の目には涙が浮かんだ。「わたしは泣き虫なんだ」と話していた通り、感激を抑えきれない様子。会場の招致委員会関係者は、ルラ大統領を中心に歓喜の輪をつくり、がっちりと抱き合った。陽気な国民性で知られるが、招致委員会関係者のどんちゃん騒ぎの祝賀パーティーは翌朝6時まで続いた。

 上機嫌で会見に臨んだブラジルのルラ大統領は就任したばかりの鳩山首相とは、まだ親しくないと吐露。3代続けて1年前後で首相が交代した日本の政治状況を「おはようとあいさつした首相とは別の人に、午後にはこんにちはとあいさつすることになる」とチクリ。オバマ米大統領については「来ないとわれわれが勝つよとG20(金融サミット)で話していたら、本当に来ちゃった」とおどけた。