<テニス:全豪オープン>◇最終日◇29日◇オーストラリア、メルボルン・ナショナルテニスセンター◇男子シングルス決勝

 世界1位のノバク・ジョコビッチ(24=セルビア)が、68年オープン化(プロ解禁)以来史上5人目の4大大会3大会連続優勝を成し遂げた。4大大会史上最長決勝の5時間53分の死闘で、同2位のラファエル・ナダル(25=スペイン)を5-7、6-4、6-2、6-7、7-5のフルセットで下し、2年連続3度目の優勝で、4大大会通算5勝目。11年ウィンブルドンからの4大大会連勝記録を21に伸ばした。

 5時間53分、総ポイント369。終了時間は現地時間午前1時半を回っていた。2日にまたがる激闘は、ジョコビッチの雄たけびで幕を閉じた。「この日、2人で歴史をつくった。本当にうれしい」。最後は、ジョコビッチのフォアが、ナダルのコートに突き刺さった。

 主導権は、ジョコビッチが握っていた。ナダルの強烈なスピンボールに対し、タイミング早く、深いボールで対抗。ナダルをベースライン後方に下がらせることで、自らは攻撃の範囲を広げることに成功した。

 しかし、第4セットでタイブレーク5-3とリードしながら落とすと、ジョコビッチの足が止まった。最終セットは、最初にサービスゲームを落とす大ピンチ。しかし、気力を振り絞り追いつくと、最後は5オールからナダルのサービスゲームを破り振り切った。

 お互いに精も根も尽き果てた。2人とも立てず、いすに座って待つ前代未聞の表彰式。ジョコビッチはこれでナダル戦7連勝。11年ウィンブルドンから4大大会3連勝となり、フェデラー(スイス)、マリー(英国)を含めた4強から、頭ひとつ抜け出した。