<体操:全日本団体・種目別選手権>◇2日目◇3日◇代々木第1体育館

 男子団体総合で、順大が王者コナミを破り、合計271・950点で10年ぶり3度目の優勝を飾った。ロンドン五輪代表で1年生の加藤凌平(19)が、トップ選手としてただ1人、全種目に出場。同学年で昨年世界選手権代表補欠の野々村笙吾(19)も5種目で演技し、16年リオデジャネイロ五輪に向けた1年生2枚看板でコナミを撃破した。女子団体総合は日体大が3年連続20度目の優勝を遂げた。

 リオの星がはじけた。加藤と野々村の1年生コンビが、コナミ撃破の主軸となった。最終種目の鉄棒が終わり、結果が電光掲示板に表示されると、加藤は「チームで優勝はうれしさも倍増。気持ちよかった」と、最高の笑顔を作った。

 今大会、右肩と右足首に故障を抱える世界王者内村航平を尻目に、6種目すべてに出場。大きなミスは、跳馬の着地で手をついただけだった。ロンドン五輪では先輩5人が失敗する中で、ミスなく演技した。「世界で刺激を受けた」と、今大会は五輪より技の難度を上げ、D得点は内村を上回った。その中での優勝に「大きな自信になる」。

 4年後のリオでは、22歳と脂が乗る年齢だ。父裕之氏はコナミの監督で、母由美さんも元選手という体操一家。イケメンで、趣味はファッションという体操界のプリンスが、打倒内村をまずは団体戦で果たし、「超えられるような演技をしたい」と、今度は個人での世界王者超えを誓った。