<テニス:ウィンブルドン選手権>◇第2日◇25日◇ロンドン・オールイングランド・クラブ

 世界11位の錦織圭(23)がストレート勝ちで初戦を突破した。

 日本テニス界の至宝が輝きを増した。錦織は昨年の全豪2回戦で2セットダウンと苦戦したエブデン相手にストレート勝ち。試合前は「厳しい組み合わせ」と話していたが、ふたを開ければ快勝だ。「本当にいいプレーができた」。1時間41分の錦織劇場だった。第1セット第3ゲームで、早くも相手のサービスゲームを破ることに成功。3つのダブルフォールトを誘い出すほど「今日はリターンが良かったのでプレッシャーをかけられた」。一気に5ゲームを連取すると、そのまま最後まで突っ走った。

 1月に再発した古傷の腹筋痛は「90%ぐらい、いい」。全仏で6~7割だったサーブのスピードは、この日は「思いっきり打っている」と、1度しか自分のサービスゲームを落とさず。課題だったサーブに関しては、まったく危なげないプレーだった。

 不安点は、左膝の痛みが増していることだ。軟らかい芝の上で左右に動くため、踏ん張りがきかず、膝にかかる負担は大きい。「試合前の練習の時も痛かった」。目指すは、日本男子として95年松岡修造以来のベスト8。まずは快勝で、最高の滑り出しとなった。