<ラグビー:高校選抜大会:東福岡62-10桐蔭学園>◇決勝◇7日◇埼玉・熊谷ラグビー場

 東福岡(福岡)が2年ぶり4回目の春の高校日本一に輝いた。昨季花園準優勝の桐蔭学園(神奈川)と対戦した東福岡は、10トライを奪って62-10とこれまでの決勝最多得点記録を更新する圧勝。4トライ5ゴールで30得点したSO松尾将太郎(3年)を中心に、抜群の攻撃力で今季の全タイトル獲得を目指す。

 東福岡の猛攻を演出した松尾は「初めてのタイトルなので、うれしい」と笑った。ロングパスで幅広く攻めるプラン通り、前後半で10トライ。自身の30得点は「夢中だったので」と振り返ったが、東福岡が初優勝した09年の常翔学園戦(61-17)を上回る決勝最多得点に「目指しているスタイル通り」と胸を張った。

 垣永(サントリー)藤田(早大)らが築いた春冬6連覇の黄金時代。しかし、谷崎監督(現法大監督)から藤田監督に代わった2年前に入学した松尾は、優勝を知らなかった。「藤田監督を胴上げしたかった」。大きな目標も達成した。

 次の目標は「全部の大会で優勝すること」と松尾。冬の花園はもちろん、海外の強豪チームも来日する今月下旬のワールドユース(福岡)、7月に行われる第1回の7人制大会まで。「東福岡の新たなスタートです」と、松尾は強い口調で話した。