元バレーボール日本代表の大山加奈さん(26)が9日、岩手県立大船渡高体育館でバレーボール教室を開催した。187センチの大山さんは、サーブやレシーブなどを近隣から集まった小学校から高校までの生徒男女130人に披露。生徒には何度も「大きな声を出して!!」と熱血指導をした。

 昨年6月に現役引退した大山さんは「私もずっと言われていたことで『声を出すことで元気が出る』。元気な声が復興への活力となると思う」と力を込めた。

 今年1月、同市に隣接する陸前高田市で同教室を行ったことで同所を慰問した。しかし、今月7日深夜に東北地方を襲った余震の影響で、翌8日は同県全域が停電、高速道路も一部地域で通行止めが出た。一時は同教室の開催が危ぶまれたが、大山さんは8日午前に支援物資を持って東京から出発、陸路でこの日到着した。

 「電気が停電しているなどと(報道で)聞いたので心配でした。けど、子どもたちの笑顔を見て安心しました」。支援物資は、大山さんの呼び掛けでスポーツメーカーアシックスからトレーニングシューズ1300足やバレーボール50個などが届けられた。【峯岸佑樹】