勝てば単独首位に浮上した阪神だが、巨人に1点差負けを喫した。最終回は大勢に3者連続の空振り三振。巨人守護神にこのカードで今季初のセーブを献上した。
梨田 これだけセ・リーグが競っていれば、どのチームも首位に立ったとしても意識はしないだろう。ただ、いい戦い方をしてゲームを進めたい。その意味では、大事な場面で阪神野口がけん制死を食らったり、巨人では門脇が送りバントができなかった。巨人からも絶対的強さは感じない。ただ、阪神はエース格の才木で勝てないのはまずい。
立ち上がりの才木は1回裏、丸の中前打と四球で1死一、二塁から、4番岡本和の左前適時打で先制点を許した。さらに5番大城卓の三塁線を破る二塁打で加点された。
梨田 バッテリーにとって立ち上がりは本当に難しい。阪神は才木がいきなり初回から点を取られてしまうとガクッときたかもしれない。打者の左右にかかわらずインコースの真っすぐを使う配球が少なかったように感じた。ひょっとしてペース配分を考えたのかもしれないが、終盤は内角を突いて抑えていただけに悔いが残る。最後まで投げ切らせたのはブルペン事情もあるだろうが、ベンチの才木に対する信頼度の高さを示している。“勝ちは良薬”というだけに、勝ちがつかなくなると、調子を落としてしまうケースがあるだけに怖い。そこはうまく調整したい。
阪神は2回に1点を返したが、巨人山崎伊の前に抑えられた。
梨田 山崎伊は現時点でチーム内でもっとも安定している投手といえる。ただ、阪神は4回から8回まで毎回ヒットは出たが、5イニング連続で2死からだから、ベンチも打つ手がなかった。5回の野口のけん制死は水を差されたが、コーチャーも含めて今後に向けての反省材料。チームにとって対巨人は1つのバロメーターになるが、現状でセ・リーグの行方はまったく見通せない。【取材・構成=寺尾博和】




