阪神が逆転負けで3連敗を喫した。7日の優勝決定後、3連敗は初となった。
先制は2回。佐藤輝明内野手(26)が昨年までチームメートだったヤクルト青柳との初対戦で、いきなり39号ソロ。外角低めの速球をうまく捉え、左翼スタンドへ運んだ。
一方で6回にアクシデントが起きた。1死二塁でヤクルト北村恵の打球が先発才木浩人投手(26)の右足首付近を直撃。治療のあと、1度はマウンドに戻って投球練習を行うも、続投を断念。5回に味方の失策がからんで2失点したが、自責0でマウンドを降りた。
広島3連覇監督で日刊スポーツ評論家の緒方孝市氏(56)が佐藤輝、才木の投打主力の状態について解説した。
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優勝が早く決まった阪神は、CSまでまだ3週間以上ある。調子を上げていけ、という時期でもない。消化試合の難しい状況で、緊張感なく淡々と戦っていると、次第に緩んでくる。当たり前にできていたプレーがおろそかになり、今季の阪神の野球ができなくなる怖さがある。しかし、この試合を見る限り、投打ともに主力はタイトル争いや個人記録、若手はポジション争いをモチベーションに、いい緊張感で戦っていると感じた。
佐藤輝の本塁打は今年の飛躍を象徴する内容だった。先発青柳はアウトローに投じたが、ストライクからボール気味になる球で、そこに投げたら長打はないという狙いだったはず。それを逆方向にオーバーフェンスさせた。コンディション不良で欠場し、心配された部分もあったが、佐藤輝でなければ、本塁打できない打撃だ。打撃が崩れている感じはない。ああいう打球が出ると、また調子を上げていくだろう。
先発の才木も投球内容は非常によかった。何よりも課題を掲げて、マウンドに上がっているのがよく分かった。これまでは、追い込んだり、カウントを取る球にしても、打者が打ち気にはやったところでフォークをうまく使っていたが、この試合では、直球への強い意識がうかがえた。追い込んでから、打者にしっかりとストレートで押し込んでいた。防御率のタイトルを視野に入れながらも、自らの課題と向き合って、投げていた。
心配なのは、足に打球を受けた才木の状態だ。ケガをすると、走り込みやダッシュなど調整がストップし、ルーティンが変わってしまう。投球再開時に影響が出やすくなり、本来のボールが投げられないことがある。監督の立場では、アクシデントだけは避けたいところ。大ごとに至らないことを願うばかりだ。




