<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク9-3巨人>◇28日◇ペイペイドーム

名古屋で勝てなかった鬱憤(うっぷん)は、しっかり本拠地で晴らした。交流戦連敗スタートとなったソフトバンクが巨人相手に豪快に4本のアーチ攻勢で逆転勝ちした。

ソフトバンク対巨人 3回、柳田は2点本塁打を放つ(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対巨人 3回、柳田は2点本塁打を放つ(撮影・梅根麻紀)

疲れた体にムチ? 打ったわけでもなかろうが、12連勝中の巨人に負けるわけにはいかない。2年連続して日本シリーズで撃破。それもともに4連勝という圧倒的な強さを見せつけてきた。「セ・パ」の実力格差が騒がしくなったのは、交流戦の数字もさることながら、象徴したのは2年連続の対巨人4連勝Vだったろう。2点の先制を許しながら逆転勝ち。5回までに4本のアーチを含め10安打を放ち9得点。あらためて「王者のパワー」を見せつけた。

ソフトバンク対巨人 5回裏ソフトバンク2死二塁、左中間への2点本塁打を放つバレンティン(撮影・足立雅史)
ソフトバンク対巨人 5回裏ソフトバンク2死二塁、左中間への2点本塁打を放つバレンティン(撮影・足立雅史)

チームにとっては楽観視できなかった。前日(27日)の中日戦は3点を先制しながら追いつかれ、終わってみればドロー。黒星2つに引き分けと、勝利をつかめず疲れた体でホテルに引き揚げると、この日朝の新幹線で名古屋から約3時間半をかけて帰福した当日移動ゲーム。日程が詰まる交流戦ではどのチームも条件は同じだろうが、今季チームにとって4試合目の当日移動ゲーム。過去3試合は2敗1分けだった。大阪から戻っての4月2日の西武戦(ペイペイドーム)は2-6で●。札幌から仙台移動の楽天戦(同9日)は1-1の△。福岡から所沢移動となった西武戦(同16日)は1-2で●。3戦ともに先発マウンドに上がったのは石川だった。初の開幕投手を務め、今季初勝利を挙げたものの2勝目をつかんだのは開幕から約1カ月後の4月23日のロッテ戦(ZOZOマリン)。チームとともに当日移動ゲームの3戦をものにすることはできなかった。

シーズンは長い。チームの疲労が最も募る当日移動ゲームだが、こういう試合を勝ち抜いてこそ「強者」だろう。【ソフトバンク担当 佐竹英治】