新型コロナウイルス感染拡大の影響で史上初めてセンバツが中止となった高校野球。春季大会も開催中止や延期が相次いでいる。3月31日現在、開催されているのは沖縄だけ。すでに東京、埼玉など14都県で春季大会の中止が発表された。また関東、東海、中国、四国大会も中止となった。地区大会と春季大会の開催状況を各都道府県高野連HPなどの情報をもとにまとめた。

【北海道】

札幌、旭川地区で5月8日開幕予定も4月3日までに判断。春季全道大会は5月25~31日(札幌円山)の予定

<東北大会>

6月2~6日=秋田県で開催予定

【青森】

未発表

【岩手】

4月25~5月5日=地区予選、5月15~24日=県大会の予定

【秋田】

5月2~10日=地区大会、5月15~24日=県大会の予定

【山形】

未発表

【宮城】

4月開催予定だった地区予選は中止。5月4~7日で県大会の予選会を実施。予選会は南部・中部の出場32チーム(見込み)で組み合わせを作り,勝者の16チームを県大会出場校とする。東部・北部の出場32チーム(見込み)についても同様。計32チームで5月16日から春季県大会を開催する予定

【福島】

3月28日に臨時理事会を開き、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、県大会出場数を13校に縮小して準備を進めると発表。6つの支部大会を敗者復活戦なしのトーナメント方式で行い、上位2校が県大会出場。今春センバツに21世紀枠で出場予定だった磐城は無条件で出場する。大会はすべて無観客とし、参加者および関係者の検温なども徹底する。4月1日からは部活動の再開を認める予定だが、当面は対外試合の自粛を継続。4月20日の理事会で再検討する意向

<関東大会>

中止。5月16日から山梨県で開催予定だったが3月29日に臨時理事会を開き中止を決めた。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、宿泊を伴う地区大会の観戦防止対策を十分に整えるのが困難な状況にあると判断。また、感染拡大防止のため、各都県間の移動自粛が要請されている状況であり、生徒、関係者の健康・安全を第一に中止と判断した。城田関東地区高野連理事長は「宿泊を伴うというのが一番大きなネックです。1都7県の代表が1カ所に集中する」と説明

【群馬】

3月30日に中止決定

【栃木】

地区予選延期。県大会は4月25~5月5日の予定

【茨城】

3月30日に中止決定

【埼玉】

3月31日に中止決定

【千葉】

3月26日に中止決定

【東京】

中止。3月13日に1次予選中止を決定。同26日に都大会中止を発表した。昨秋の本大会進出64校で春季も行う案が用意されていたが、小池都知事が4月12日までのイベント自粛を要請。都高野連の武井克時理事長は「12日のあと、土日だけで開催できないか検討したが、64校分の球場を確保できない」と説明した。64校のうち、公立校は春休み期間は部活動を停止。私立でも4月20日まで停止の学校も。関東大会開催の場合、都高野連は昨秋優勝校(国士舘)準優勝校(帝京)の関東大会出場を推薦する方針だったが3月29日に中止が発表された

【神奈川】

春季地区予選は中止。県大会は4月18日開幕予定だが詳細は4月初旬に決定

【山梨】

開幕延期

<北信越大会>

6月6~9日まで長野県で開催予定

【長野】

未発表

【新潟】

4月26~5月11日=県大会の予定

【富山】

3月20~27日の間で予定していた春季各地区交流戦は中止。休校期間中の対外試合等も自粛。4月に予定している春季大会は実施の予定

【石川】

4月3~5日に智弁和歌山、龍谷大平安を招いての県強化試合は中止。

【福井】

5月以降に延期し、無観客で実施へ

<東海大会>

3月25日に中止決定。1954年から始まった春季東海大会の中止は史上初

【静岡】

3月23日に中止決定

【愛知】

3月9日に20日から予定していた春季大会地区予選の中止を発表。通常は5地区に分かれて地区大会を行い、勝ち残った高校が県大会に進出する。代わりの選考方法は未定。県大会(4月11日開幕)の開催可否も含め、同3日の理事会で検討

【岐阜】

3月26日に中止決定

【三重】

3月27日に中止決定

<近畿大会>

5月23、24、30、31日に京都府で開催予定

【滋賀】

未発表

【京都】

4月18日に開幕延期。今後の状況によってはさらに延期も

【大阪】

4月18日開幕予定。組み合わせ抽選会が3月24日、非公開で行われ昨秋の同予選で優勝した大阪桐蔭は、渋谷-開明の勝者と対戦。昨夏の大阪王者で、秋は準優勝だった履正社は初戦で北野と対戦。両校は同じブロックに入り、順当に勝ち上がれば準々決勝で対戦する。春季大会は本来なら4月11日に開幕予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期。今大会の日時や会場も未定で、調整中だ。大阪は今夏の大会からシード制を導入することが決まっており、春季予選で16強に入ったチームは2回戦から登場する

【兵庫】

3月30日に中止決定。3月末までに休校ならびに部活動禁止が解除される場合は地区大会を4月8日~19日の間に実施、春季県大会を4月25日から実施する予定だった。しかし新型コロナウイルスの感染拡大で県教育委員会が県立高校に活動の場所を校内のみとすることや、活動時間を1日2時間を上限とするなど、部活動の制限について通知。この制限を受けて開催を中止することとなった。近畿地区で春季大会中止を決定したのは兵庫県が初めて

【奈良】

当初の4月11日開幕を1週間遅らせ同18日に延期。決勝は5月10日の予定

【和歌山】

当初の4月11日開幕を1週間遅らせ同18日に延期。決勝は5月13日の予定

<中国大会>

中止。5月30~6月2日まで岡山県の倉敷マスカットスタジアムで開催予定だったが3月30日に中止を決めた。4月16日から開催予定だった山口大会の中止が決定。20日の中国地区理事長会議で、春季中国大会は中国地区のいずれかの県で、春季大会中止を決定した場合は同大会の開催取りやめを確認していたため、それに伴った決定となった。同連盟の小土井実会長は文書で「選手・観客ならびに大会役員等の安心・安全の確保ができる状況出ないと判断し、断腸の思いではありますが当大会を中止することとしました」と説明

【岡山】

当初3月28日開幕予定の春季県大会各地区予選を延期。4月11日から予選を行い、リーグ戦をトーナメント方式に変更して実施。今後の感染の状況や県教委からの部活動の指示を受けて、変更になる可能性も。春季県大会は4月25日から開催する予定

【鳥取】

4月18~29日=県大会の予定

【広島】

春季県大会予選である各地区リーグ戦の開始を3月末日以降まで延期

【島根】

4月17~19日=地区予選、4月24~5月2日=県大会の予定

【山口】

3月30日中止決定

<四国大会>

香川県で開催予定だったが3月6日に中止を発表した。新型コロナウイルス感染拡大防止で学校が休校、練習を行っていないチームも多く、各県の春季大会が当初の予定通りに行われないことを考慮した。主管を務める香川県高野連の小野裕作理事長は「開催期間を短くするなど、いろいろ模索してきた。いろいろ意見を交換してきた。早いかとも思ったが、断腸の思いで中止を決めた。四国大会の中止は戦後初」と話した。

【徳島】

中止。独自の代替大会の開催計画を明らかにした。3月25日または4月1日より、学校及び部活動が全面的に解禁される場合、代替大会を開催する方向で準備する。または、4月8日より同状況となる場合は、代替大会開催について監督会の意向を再度確認した上で、常任理事会で審議・決定する。4月9日以降に、学校および部活動が全面的に解禁される場合は代替大会は開催しない。代替大会が行われる場合は、4月後半を予定。観客席を開放するかは新型コロナウイルスの感染拡大状況を見て判断

【香川】

中止。四国大会の日程を考慮に入れない香川県高野連単独で主催する大会、春季高等学校野球香川県大会を4月以降に開催するため準備中

【愛媛】

中止

【高知】

中止

<九州大会>

4月18日開幕予定だったが5月16日開幕に延期(大分県開催)

【福岡】

3月21日に開幕予定だったが中止。九州大会の福岡代表を決める予選は4月18日(当初11日)から行われる福岡地区大会、筑後地区大会、北九州市長杯、福岡中央地区大会で行い上位2校ずつが県大会(日時、場所は未定)に進出

【佐賀】

4月11日以降、無観客で開催予定

【長崎】

4月23~5月10日の予定

【大分】

4月1日開幕を同11日~5月3日に延期

【熊本】

4月18日に地区予選開始。県大会は4月28~5月6日。5月9、10日に招待野球(招待校=明石商)

【宮崎】

3月20日開幕を延期

【鹿児島】

3月27日の組み合わせ抽選会が中止に。大会は4月以降に延期

【沖縄】

3月25日に開幕。3月いっぱいは無観客で実施。4月以降も3月に引き続き無観客試合で開催。また体温37・5度以上の発熱者および大会関係者以外の入場禁止や、球場出入り口やベンチ周辺、審判控室などの消毒液設置なども告知された

【デジタル編集部 福田豊】