チームメートの後押しで4番に返り咲いた知内・水上優舞右翼手(3年)が、信頼に応える花火を打ち上げた。

 南茅部戦の1回、知内の攻撃。先制の2点適時打を放った3番佐藤海遊撃手(3年)に続けとばかりに、4番水上が右翼フェンスを軽々と越える2ラン。全国1号は前日20日の沖縄大会に先を越されたが、今夏、北海道第1号というおまけが付いた公式戦初本塁打に「今までで一番いい感触だった」と笑顔を見せた。

 春は4番を担ったが、以降は3番に定着していた。だが、試合開始5時間前に3年生全員で打順変更を本間茂裕監督(60)に直訴。切れ目のない打線を自分たちで考え、大幅に打順を入れ替えた。4番に復帰した背番号9はこの日、本塁打に2二塁打と4安打5打点。チームも先発全員25安打で、南茅部を圧倒した。それでも水上は「まだ100点じゃない」。強力打線で、93年センバツ以来の甲子園を目指す。【中島宙恵】