仙台育英(宮城)のエース左腕長谷川拓帆(3年)が、3年後のプロ入りを誓った。26日のドラフト会議で指名はかからなかったが、すでに内定している社会人野球TDK(秋田)に入社の見込みだ。ドラフト後、「3年後は絶対ドラフト1位でプロ入りします。中途半端な気持ちだと、今日と同じ結果になる。地元の秋田で力を蓄えたい」と前を向いていた。

 最速143キロの左腕で、カーブ、スライダー、チェンジアップ、スプリットを巧みに操る。2年秋にエースを任され、3年春、夏と甲子園出場に導いた。今夏は日本文理(新潟)との2回戦で9回7安打5奪三振で完封。大阪桐蔭との3回戦でも9回6安打4奪三振1失点で完投し、センバツ王者撃破に一役買った。

 楽天に6位指名された西巻賢二内野手(3年)とプロの世界で再会してみせる。小6で選出された楽天ジュニアでは西巻と同期。ともに仙台育英で全国制覇を誓い合った仲だ。TDKは東北社会人チームで唯一、06年に都市対抗で優勝。だが近年は13年を最後に4年連続で予選敗退している。長谷川が5年ぶりの東京ドームに導き、3年後のプロ入りを実現させる。

 ◆長谷川拓帆(はせがわ・たくほ)1999年(平11)4月30日、秋田市生まれ。桜小3年から野球を始め投手一筋。同6年で楽天ジュニアに選出。桜中では軟式で全国大会16強。仙台育英では2年春からベンチ入りし、3年春と夏の甲子園に出場。178センチ、82キロ。左投げ左打ち。家族は両親と兄。