2年連続17度目のセンバツ確実!! 静岡(静岡1位)が、7-4で中京学院大中京(岐阜1位)を退け、決勝進出を果たした。東海枠3校となる来春のセンバツ切符をほぼ手中に収めた。1番村松開人内野手(2年)が4安打2打点で打線をけん引し、エース春翔一朗投手(2年)が8安打4失点で完投勝利を飾った。今日31日の決勝は、明治神宮大会(11月10日開幕、東京)出場権を懸けて東邦(愛知1位)と対する。

 最後の打者を二ゴロに仕留め、ベースカバーに入った春が一塁を踏んだ。ゲームセット。瞬間、静高ベンチから選手が飛び出し、笑顔の花を咲かせた。来春のセンバツは90回記念大会で、東海枠は2から1増の3。決勝進出=センバツ出場確実となり、4安打の村松は声を弾ませた。「うれしいです。昨年のセンバツの経験が生きているし、元気もよく、まとまりが出てきました」。

 言葉通り、チームワークで結果を残した。今大会は、台風接近などの影響で3度の雨天順延。チームは、24日に2度目の現地入りをした後は、静岡に戻らずに調整を続けた。ホテルでの長期滞在は昨年センバツで経験済み。黒岩陽介主将(2年)は、宿舎で部員たちの部屋を訪ね、コミュニケーションを図ったという。

 2年16人のうち、寮生は12人。自宅通学の黒岩は「野球だけでなく、みんなと話す機会が増えました。チーム全体の結束も上がってきたと思います」と手応えを感じていた。寮生の村松も「2年は個性が強く、昨年はケンカもしょっちゅうありました。優しい先輩にフォローしてもらったり、甲子園を経験するうちに、まとまりが出てきました」と話す。この日はチームで3失策を記録したが、失点は1点ずつにとどめた。栗林俊輔監督(45)も満足げに言った。「ミスが出てもフォローして盛り返していました。タフな大会でしたが、滞在が長引く中で上級生の結束が増し、成長してきたと思います」。

 だが、名門静高としては、これで満足はできない。村松は「目標は東海優勝で(明治)神宮大会。明日も全力を尽くします」。昨年に続き東海王者になり、神宮にも立つ決意だ。【鈴木正章】