北海高(南北海道)の佐藤大雅捕手(3年)がリーグ8連覇を達成した富士大(岩手・北東北)に合格したことが2日、分かった。兄は同じ北海高出身で同大在学中の主砲、龍世内野手(3年=写真は題字)。来年は「佐藤兄弟」でリーグ連覇を伸ばす。

 大雅は高1の3月に内野手から捕手に転向した。5カ月後の昨夏の甲子園では強肩強打の「4番捕手」として、準優勝に貢献。今夏は神戸国際大付(兵庫)に初戦敗退はしたが、主将として聖地に帰ってきた。

 兄の涙を見て、白球に集中することを決めた。兄龍世は高3の夏、まさかの初戦敗退に終わり、号泣して高校野球を終えた。そんな兄の姿を見た大雅は、並行してやっていたスピードスケートをやめた。中学時代には全国大会に出場し、五輪を狙えるほどの実力もあったが「兄の無念を晴らす」と野球1本に絞り、北海高に進学。夏の南北海道大会では負け知らずの3連覇を達成した。

 龍世は富士大で「5番三塁」を任され、チームの主砲だ。チャンスに見せる強打と鉄壁の守備が光り、すでに来年のドラフト候補として注目を浴びている。「佐藤兄弟」が岩手の常勝軍団をけん引する。

 ◆佐藤大雅(さとう・たいが)1999年(平11)10月21日、北海道厚岸町生まれ。真龍小3年で野球を始めた。真龍中を経て、北海高に進学。高2夏の甲子園で準優勝。175センチ、78キロ。右投げ右打ち。家族は両親、兄、妹2人。