【第2試合(11:30)明石商(兵庫)-大分(大分)】

明石商は、中2日で迎える大分戦にも不安要素が少ない。

エース右腕、中森俊介(2年)は1回戦で東京王者の国士舘を相手に1失点完投。9安打と走者は背負ったが要所での投げミスが少なく、狙い通りに空振りやフライを打ち上げさせる頭脳的投球だった。この試合で自己最速146キロをマーク。スタミナありも実証した。宮口大輝投手(3年)ら他の投手も充実している。

打線は中森と同じ2年生の来田涼斗外野手がカギを握る。俊足強打で思い切りがある1番打者。「自分が出塁すると点が入ることが多い」と自覚。1回戦は7得点のうち2点打と犠飛で3打点。2四球も選んだ。

中軸のバットが湿った一方で、清水良内野手(3年)の4四死球など6番以下で11出塁、2犠打と下位打線が粘って攻撃の起点になった。

ベスト8に進めば甲子園初出場だった3年前のセンバツに並ぶ。

◆明石商の主なOB 西武松本航投手

1回戦で春夏通じて甲子園初勝利を挙げた大分は、勢いに乗って2勝目を目指す。初戦はエース長尾凌我投手(3年)が粘りの投球で1失点完投勝利。直球の最速は130キロに満たないなか、シュートを中心とした変化球の組み立てと、針の穴を通すような制球力で強力な松山聖陵打線をかわした。2回戦でも、強力打線の明石商をどこまでかわせるかがカギとなりそうだ。

打線は1番の足立駿(すぐる)内野手(3年)と、4番の中尾拓士(たくと)内野手(3年)が中心。出塁率の高い足立と勝負強い中尾の出来が得点力を握る。初戦はともにマルチ安打を放って好調を維持。50メートル走6秒台前半の足のある足立が打てばチームに勢いがつく。主将のバットが勝負を分ける。

松尾篤監督(45)は、バント、エンドラン、スクイズ以外、細かいサインを出さない。選手らが自ら考え、主体的に戦うスタイルを貫いてベスト8入りを狙う。

◆大分の主なOB、OG オリックス佐野皓大、元ヤクルト岩崎久則、女優財前直見