明桜、秋田中央が決勝戦進出を決め今日21日、東北最初の甲子園切符を懸けて覇権を争う。この日は両チームともに捕手が活躍。明桜・加藤洋平捕手(3年)は2年生の佐々木湧生投手を好リードし完封勝利を導き、7回にはスクイズで追加点を奪った。

1番捕手で主将。加藤はすべての局面でチームをけん引する。捕手として、今大会初先発のエース佐々木湧を4安打完封に導いた。「(湧生は)制球力が際立った。低めにサインしてその通りにきた」。この試合で唯一のピンチとなった5回1死二、三塁の場面でも強気のリードで相手のスクイズを捕飛、続く打者も遊ゴロに打ち取った。また「ランナーを出したら俺に任せろ」と二塁までの送球タイム約1・9秒の強肩で盗塁を防ぐ。1番打者としては7回にスクイズを成功させ「バントは得意。失敗するという気持ちは全くない」と笑顔で話す。

佐々木湧、工藤泰成(3年)、長尾光(2年)、風間球打(1年)の4投手をけん引する。2月に就任した元DeNA監督の尾花高夫総監督兼投手コーチ(61)の指導で投手の成長も実感。「春の大会を通じてフィールディングやピンチのときの構え方が良くなった」。加藤は前主将の山口航輝外野手(現ロッテ)から「最高の景色を見てこい」と色紙を書いてもらった。偉大な先輩の思いも背負い、あと1勝をつかむ。