東海大静岡翔洋が今大会初先発の原淳一投手(2年)の好投で、3年ぶりの8強入りを決めた。

「真っすぐが走っていた。内角で詰まらせることができた」と直球主体に114球。第5シードの浜松西打線を8安打2失点に抑えた。打っても、8回に左翼芝生席に自身初の本塁打を放つなど2打点で公式戦初完投を飾った。

大会前から、プロ野球巨人で捕手としてプレーした原俊介監督(41)とブルペンに入った。投球フォームなどを細部まで確認。4回に2点を失っても、2年生右腕は「はっきりとしたイメージもあったし、確認すべきポイントも明確だった」と冷静に対応。ベンチ裏のシャドーピッチングで修正し、昨秋のリベンジを狙う相手の追撃を断った。

原だけでなく、この日1番で今大会初先発した斉藤雅斗外野手(3年)が3回に左翼越えソロと活躍。指揮官の采配が的中した。森球紀主将(3年)は「チームとして勢いのつく勝利になったと思う」と言った。準々決勝は静岡と対戦。「原マジック」で勢いを増した東海大静岡翔洋ナインが、優勝候補に真っ向勝負を挑む。【前田和哉】