全国高校野球選手権の代替となる都道府県独自の大会が8日、全国最後に埼玉が開幕するなど各地で行われ、東東京は帝京が関東第一に延長11回の末、逆転勝ち。前田三夫監督(71)は準決勝に続き、終盤に同点スクイズを遂行した。加田拓哉主将(3年)を中心に強い帝京が復活。甲子園こそないが、9年ぶりに夏の東東京で頂点に立った。10日に西東京優勝の東海大菅生との東西決戦に臨む。

同日には、今春センバツ出場32校による甲子園交流試合も開幕。夏の高校野球、真っ盛りだ。

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▽DeNA山崎 優勝おめでとうございます。優勝できたことは3年間頑張ってきたことの成果だと思います。優勝したことは本当に誇りだと思うので、胸を張ってほしいです。卒業生として、最大限の敬意を表したい。

▽阪神原口 難しい状況の中でもう1度みんなで頑張ろうという気持ちを作って決勝まで来て、最後は『魂』を体現してくれるような勝ち方で、選手たちも頑張ったし、先生方や保護者の方々や後輩の部員の子たちだったり、本当に一丸で勝った試合だったなと思います。元気だったり気持ちをすごく感じたので、それを自分のプレーにもつないでいけるように頑張りたいと思うと同時に、本当に優勝おめでとうと言いたい。

▽ヤクルト清水 母校が頑張ってくれているのはすごいうれしいことなので良かったです。これで野球を離れる子も、続ける子もこの大会があったというのを心に置いて、今後の人生を進んでいってほしい。

▽日本ハム松本 プロに入ってからも毎年毎年、気にかけていました。僕らの年以降、甲子園に出ていないということは頭にありましたし、毎年いいところまでいきながら、勝てずに苦しんでいたと思います。今年、みんなが目指していた甲子園という舞台はないですが、東東京優勝は誇りに思っていいことだと思います。

▽日本ハム杉谷 今日はずっと応援していました。9年ぶりに東東京を制して、次は東京で1番になってもらえるように、帝京(OBは)いっぱいいますので。甲子園こそは今年、残念ながらないですけど、これから先の野球人生にプラスにして頂ければなと思います。

▽日刊スポーツ評論家・森本稀哲氏(帝京OB) 今大会は、前田監督の采配が光っていましたが、その期待に、しっかり応えられる選手たちだったんだと思います。結果的に大会自体が中止になりましたが、(今春の)センバツにあと1歩のところで選ばれず、悔しい思いを全員が持っていたと思う。(東海大菅生戦へ)勝って終わるのと負けて終わるのでは気持ちが違う。最後も帝京の底力を見せてほしい。前田監督もそろそろ涙腺がゆるくなる年齢(笑い)。今年の生徒には特別な思いもあるでしょうし、涙が見たいですね。

▽とんねるず石橋貴明(帝京OB) 勝った帝京も涙。負けた関東一高も涙。いい涙です。お疲れ様でした。この大会で戦った三年生全員に、みんなの心には永遠に負けない魂がある!