柴田のエース右腕・谷木(やぎ)亮太投手(2年)が優勝候補の一角だった八戸学院光星に2失点完投した。前日14日の学法石川戦完投に続く130球完投。「強豪校相手にも気持ちで負けないように投げきりました。緩いカーブのあとに、真っすぐでフライを打たせたり、工夫出来たことが良かった」。7回裏は安打と四球で無死一、二塁。緩急で詰まらせ一邪飛、右飛。捕逸でピンチがさらに広がっても、一飛で脱して踏ん張った。

新チームになった8月時点では直球とカーブしか投げられなかった。同中旬からスライダーを学び、チェンジアップも習得。実戦感覚は仙台6大学野球リーグの強豪仙台大1、2年生チームとの練習試合を数多く組んで学んだ。単調な投球はフルスイングで簡単に捉えられた。打たれたことで得た教訓から、今大会の2週間前に直球に限りなく近い変化球のスプリットを習得。急激に広がった投球の幅を存分に生かした。

次は今夏の東北王者・聖光学院を破るなどして福島県を制した東日本国際大昌平と対戦する。「どことやっても自分たちよりも強いので挑戦者の気持ちで戦いたい」。ジャイアントキリング連発で、甲子園切符獲得の夢を実現させる。【鎌田直秀】