東海大山形の安打製造機こと嵯峨恭平外野手(3年)は、畑中悠哉投手と同じ南東北リーグに所属する東北公益文科大(山形)への進学が決まった。武田宅矢監督(42)は「野球部では初めて東北公益文科大に行くので、後輩たちが続いて進学できるよう、パイオニアになれるように頑張ってほしい」と活躍を願った。

眼鏡の奥の鋭いまなざしで、絶好球は見逃さない。今夏の県独自大会5戦で18打数12安打、打率6割6分7厘をマークし、夏に限れば06年以来の決勝進出に貢献した。嵯峨は「初球は甘く入ることが多いと感じていた。変に追い込まれるよりは、1球目で仕留めたい思いがあった」と積極的な姿勢で安打を量産した。

今オフも木製バットに慣れることなどを目的に、畑中らと部活動に参加する。大学4年間の目標は「神宮球場で野球をしたいので、まずは畑中に負けたくない」と力を込めた。同大は19年秋に10季ぶり2度目の優勝に輝き、18年秋からは4季連続Aクラス(3位以上)入りの実力を持つ。まずはチームで結果を残し、1年目から出場機会を勝ち取る。

◆嵯峨恭平(さが・きょうへい)2002年(平14)5月8日生まれ、秋田・由利本荘市出身。小友小3年時に野球を始める。本荘東中では軟式野球部と秋田シーバズヤングに所属。東海大山形では1年秋からベンチ入り。2年秋に東北大会出場。177センチ、78キロ。右投げ右打ち。遠投104メートル、50メートル走6秒7。家族は両親、兄、弟、祖母。