磨き続けた技で「盛岡地区対決」を制した。盛岡市立が岩手に5-2の逆転勝ちで初戦を突破した。前日12日は開始予定時間から2時間遅れでプレーボール。初回に2点を先制したが、雨天順延となった。仕切り直しの一戦は逆に6回まで2点を追う展開。それでも打者10人の攻撃で5得点し、終盤3イニングは継投で逃げ切った。

小技で相手をかき回した。2点を追う6回1死一、三塁。小田島嵩外野手(3年)が守備の意表を突きセーフティーバント。それが適時内野安打となり1点差。後続の適時失策で同点。なお二、三塁で伊藤奨悟捕手(2年)もバント。これが適時三塁内野安打となり勝ち越した。2つのバントで流れを呼び込み、米田和靖監督は「しっかり狙い通りにやってくれた選手たちの成長を感じる瞬間になった」と目を細めた。

「10~15分、全体練習中に試合を想定したバント練習を行います」(三浦裕生主将)。その努力が実り、勝負どころで犠打を2回成功させた。走者がいれば、得点圏に進ませる。1回負けたら終わりのトーナメントで、相手バッテリーにプレッシャーをかけ続けた。次戦は15日、16強入りを懸け、黒沢尻北と対戦する。米田監督は「相手がどうよりかは自分たちの野球ができるかがポイントになる」と強調した。堅実な機動力野球で、着実に勝利を重ねてみせる。【相沢孔志】