新潟産大付の西村駿杜(しゅんと)投手(3年)が今春、大東大に進学して新たな目標に挑む。昨夏は県大会決勝で日本文理に敗れ、目指していた甲子園出場をあと1歩で逃した。大東大は首都大学リーグ2部。即戦力として1部昇格に貢献するつもりだ。目標達成へ、すでに走りだしている。

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西村は昨夏より体重が2キロ増えた。大学野球に耐えられるパワー作りに着手。カリキュラムは全学課終了し、寮を離れて燕市の実家に戻っている。家にトレーニング器具はないが腹・背筋、腕立て伏せなどの筋トレを繰り返す。実家周辺の3キロ走で下半身強化にも努めている。「はじめが大事。入学してすぐに全力を出せるように準備しておく」。入学直後からスタートダッシュの構えだ。

高校での最大の目標は甲子園だった。しかし目前でつかみ損ねた。第1シードで迎えた3年夏。決勝で日本文理に3-7で敗れた。9回を12安打7三振の自責点6。初回にいきなり満塁弾を浴びた。準決勝までは3試合14回2/3を無失点だったが、決勝は初回の4失点がすべてだった。「強く印象に残るのは悪かった投球。打たれてからの切り替えができなかった」。

大学では首都大学リーグ1部昇格という新たな目標がある。「ずっと目指しているのは勝てる投手。いろいろな場面の対応力も身につけなければならない」。最速142キロの直球の150キロ台へのアップを目指す。さらに「小さく動く球を覚えたい」とツーシーム、シュート習得で投球の幅を広げて、木製バットに対応するつもりだ。「1年からリーグ戦で投げられるようになりたい」。大学のマウンドを思い描いていた。【涌井幹雄】

◆西村駿杜(にしむら・しゅんと)2003年(平15)10月26日生まれ、燕市出身。野球は燕北小1年から燕スピリッツジュニアで始め、燕中では新潟シニアに所属。高校は1年春からベンチ入りし、同秋に背番号1を背負った。3年春は県大会優勝。右投げ右打ち。176センチ、70キロ。血液型AB。