第94回選抜高校野球大会の開会式が甲子園で行われた。今年も簡素化した形で実施。第1日に試合を行う6校のナインが外野に整列して行進。他の出場校は行進映像をバックスクリーンのビジョンに映した。

入場行進曲はYOASOBIの「群青」だ。倉敷工(岡山)の福島貫太主将(3年)が堂々と選手宣誓を務め上げた。

昨年12月に就いた日本高野連の宝馨会長(65)は「高校野球とは何でしょうか」と問いかけて、佐伯達夫元会長の言葉を紹介。「『無心の一球を無我の境地で追いかけることこそ、高校野球の命である』。投手は相手の打者を打ち取るために工夫して投げ込む。打者はその球を打ち返して何とか得点を挙げようと努めます。自分がいいところを見せよう、いい格好をしようという気持ちはないはずです。チームの勝利のため、無心で投げて打つ。それが無心の球です」と伝えた。ナイン一丸で勝利を目指す姿勢を説き、励ましの言葉を贈った。

▽司会・下崎日菜乃さん(浦和一女3年)「想像していたよりもたくさんお客さんが入っていて、リハーサルより緊張した。それでもすごく楽しんでやることができた」

▽司会・工藤倖暖さん(こはる=青森明の星3年)「無事に大舞台を終えることができて安堵(あんど)の気持ち。感謝の気持ちもすべて込めてアナウンスすることができたので、良かった」

▽君が代独唱・板戸耀央さん(桐光学園3年)「甲子園という歴史あるところですごく広くて緊張したが、台に立ったときにものすごく楽しく歌えた。緊張で倒れそうだったが、満足できたので笑顔になった」